下川先生の菌ケア大学|「忙しくて寝る時間がない」それでも仕事の質を落とさない腸活術

下川先生の菌ケア大学|「忙しくて寝る時間がない」それでも仕事の質を落とさない腸活術

西村 今日子

2025年9月16日 6:29

7時間睡眠は理想と分かっていても、現実には難しい…。そんな多忙なあなたのための、睡眠の質を最大化する新常識です。実は、限られた時間でも日中のパフォーマンスを落とさない鍵は、寝具ではなく「腸」にありました。科学的根拠に基づき、短時間睡眠の悩みを解決する具体的な腸活とは?

 

睡眠不足が心身にさまざまな悪影響を及ぼすことは、広く知られています。とはいえ、仕事や家庭の予定に追われる日常の中で、理想的な睡眠時間を毎日確保するのは、そう簡単なことではありません。

「本当はもっと眠りたいけれど、どうしても時間を削らざるを得ない」と感じる方が、限られた時間の中でも質の高い眠りを望むのは自然なことです。しかし、話題の睡眠法や寝具を取り入れても、思ったほど疲れが取れなかったり、日中の集中力が途切れたり、朝の目覚めがすっきりしないこともあります。

その背景には、寝具などの外的な要素だけでなく、身体の根本的な働き -すなわち「」の状態が関わっている可能性があります。様々な研究によって、腸内環境、特にそこに棲む多様な菌が睡眠の質と深く結びついていることが明らかになってきました。

本記事では、「どうしても十分な睡眠時間をとるのが難しい」という悩ましい現実を踏まえ、その中でいかにして睡眠の質を高め、日中のパフォーマンスを保つかという課題に向き合っていきます。そのための鍵となるのが腸内環境です。科学的な知見をもとに、菌の視点から眠りを支える新しいアプローチをご紹介していきます。

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理想は7時間。理想と現実のギャップ

数多くの研究で、睡眠はおよそ7時間が最も望ましいとされています。150万人以上を対象とした研究では、睡眠時間と死亡リスクの関係において、およそ7時間の睡眠でリスクが最も低く、それより短くても長くても死亡リスクが高まると報告されています。1 ただ、忙しさに追われる日常の中で「7時間眠るのが理想です」と言われても、それを現実的に実行するのは難しいと感じる方も少なくないでしょう。

睡眠時間を確保するだけでは不十分な理由

睡眠は、ただ体を休めるための時間ではありません。この時間には、日中に酷使した脳の修復や記憶の整理と定着、ホルモンの調整、さらには免疫機能の維持など、生命を支える根本的な働きが進められています。

大切なのは、こうした役割が「どれだけ長く眠ったか」という時間だけでは担保されないという点です。たとえベッドに7時間横になっていても、眠りが浅く途中で何度も目が覚めてしまえば、脳も体も十分には回復できません。その結果、翌日の集中力や判断力が鈍ったり、気持ちの揺らぎが強まったりと、日常のパフォーマンスに直接影響が及ぶことになります。

パフォーマンス維持のためには「睡眠の質」も大切

もちろん、重要なのは睡眠の「量」と「質」がともに満たされていることです。本来であれば「まずは7時間程度の十分な睡眠時間を確保し、そのうえで質を高めていきましょう」とお伝えしたいところです。けれども、現実にはそれが難しい場合もあります。とくに十分な睡眠時間をとりにくい状況下では、「」の比重がより大きな意味を持つようになります。

質の高い睡眠とは、深いノンレム睡眠(とくに徐波睡眠)とレム睡眠が、適切なリズムで繰り返されている状態を指します。

このサイクルが正常に働くことで、脳の老廃物が効率的に取り除かれ、心身の修復がスムーズに進みます。2 言い換えれば、どうしても睡眠時間が短くなってしまうときでも、眠りの質を高められれば、疲労感や集中力の落ち込みを軽減し、翌日の働きにプラスになると考えられるのです。そして、睡眠の「質」を左右するもの、そのひとつが「腸」にあります。

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睡眠の質を根底から変える「腸脳相関」という考え方

腸は第二の脳である」という表現を耳にしたことがあるかもしれません。これは単なる比喩ではなく、腸と脳が自律神経やホルモン、免疫系を通じて緊密に情報をやり取りしているという科学的な事実を指しています。この仕組みは「腸脳相関」と呼ばれ、近年の研究では、気分やストレスへの影響にとどまらず、睡眠の質にも大きく関わっていることが分かってきました。3

「腸」がメンタルと睡眠を操る仕組み

緊張や強いストレスを感じたときにお腹が痛くなる、そんな経験をしたことがある方もいらっしゃるでしょう。これは、脳で受けたストレスの信号が、迷走神経という太い神経を通じて腸に直接伝わることで生じる反応です。逆に、腸内環境が乱れると、その不調のサインが脳へと送られ、不安感や気分の落ち込み、さらには睡眠の質の低下につながることも分かっています。4 

加えて、睡眠に欠かせない神経伝達物質の生成には腸内細菌が深く関わっています。たとえば「幸せホルモン」として知られるセロトニンは、睡眠ホルモンであるメラトニンの原料となる物質ですが、その多くが実は腸内でつくられています。また、脳の興奮をしずめて心を落ち着かせる働きを持つ GABA(γ-アミノ酪酸)も、特定の腸内細菌によって産生されることが報告されています。5

つまり、腸内環境を整えることは、睡眠に必要な物質の産生を支え、脳がリラックスしやすい状態を整えることにつながると言えます。

科学が証明する腸内環境と睡眠の深い関係

研究によれば、腸内にすむ細菌の集まりである腸内細菌叢の多様性が豊かな人ほど、睡眠効率が高く、眠っている時間も長い傾向があると示されています。6

研究レビューでは、腸内細菌叢がつくり出す代謝物(短鎖脂肪酸など)や神経伝達物質(セロトニンやGABAなど)が、私たちの睡眠・覚醒リズムを調整する体内時計に作用していることが示されています。さらに、腸内環境の乱れ(ディスバイオシス)が、睡眠の質の低下や断片的な眠りと関係している可能性も指摘されています。

腸内環境を制するものが睡眠を制す

この言葉は、もはや精神論ではなく、科学的根拠に基づいた次世代のコンディショニング戦略なのです。

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今すぐ食生活に取り入れたい、睡眠の質を高める2つのキー成分

それでは、具体的にどのような方法で腸内環境に働きかければ、睡眠の質を高められるのでしょうか。毎日の食事にほんの少し工夫を取り入れるだけで、思った以上の効果につながることがあります。ここでは、その中からとくに注目したい2つの成分をご紹介します。

白米を「もち麦」に変えるだけ。最強の味方「酪酸菌」を増やす食事術

まず取り上げたいのは、腸内で作られる酪酸という物質です。酪酸は 短鎖脂肪酸の一種で、腸内細菌が食物繊維を発酵させることで生じます。近年の研究で、この酪酸には腸のバリア機能を強化したり、炎症を抑えたりする作用に加えて、脳に直接働きかけて睡眠の質を高める可能性があることが示されています。7

この酪酸をつくり出すのが「酪酸産生菌」と呼ばれる腸内細菌のグループです。そして、これらの菌を育てるうえで効果的なエサとなるのが、もち麦に多く含まれる 水溶性食物繊維β-グルカン」 です。

実際の研究でも、このβ-グルカンを取り入れることで腸内の酪酸産生菌が増え、糞便中の酪酸濃度が高まったという報告があります。8 

実践方法は、とても簡単です。いつもの白米を炊く際に、白米の3分の1程度の量のもち麦を加えて一緒に炊くだけ。すべてをもち麦に置き換える必要はありません。プチプチとした食感は飽きにくく、無理なく続けられるので、腸内環境を「酪酸が豊富な状態」へ導いてくれます。玄米が苦手な方でも、もち麦なら美味しく取り入れやすいでしょう。

おすすめは「炊きたて」より「冷凍ごはん」!睡眠の質を変えるレジスタントスターチの力

もう一つ、酪酸産生菌を育てるうえで心強い味方となるのが 「レジスタントスターチ」 です。名前の通り、消化されにくいデンプンで、小腸を通り抜けて大腸まで届くのが特徴です。大腸に届いたレジスタントスターチは、酪酸産生菌をはじめとする善玉菌にとって格好のエサとなり、腸内環境を大きく整える働きをします。

さらに興味深いのは、レジスタントスターチには「冷える過程で増える」という特性があること。実際の研究では、炊きたてのご飯よりも、一度冷ましたご飯や再加熱したご飯の方が、レジスタントスターチを多く含むことが報告されています。9

実践法は、炊いたご飯を一度完全に冷ましてから冷凍保存し、食べる際に電子レンジで温めるというもの。 このちょっとした工夫が、普段の主食を「善玉菌のエサ」となるスーパープレバイオティクスへと変え、内側から睡眠の質を支える基盤を整えてくれるのです。

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まずは現状把握から。自分の睡眠をデータで可視化する

効果的な対策を考えるためには、まず現状を正しく把握することが大切です。血糖値を測らずに糖尿病の治療を進められないのと同じように、自分の睡眠の質を把握しなければ、的確な改善策を立てることは難しいのです。

感覚頼りはもう終わり。客観的データで睡眠課題に向き合う方法

「よく眠れた気がする」「どうも寝足りない」といった主観的な感覚も大切ですが、それだけに頼ると本質を見誤ることも。睡眠には浅い眠り、深い眠りといった段階があり、そのバランスが重要だからです。自分では意識しないうちに深い睡眠が極端に少なかったり、夜中に何度も目覚めていたりすることは珍しくありません。
こうした見えにくい部分を把握するうえで役立つのが、テクノロジーを活用した睡眠の「見える化です。

本格的な分析から日々のトラッキングまで。目的別スリープテック活用法

いまでは、自分の睡眠状態を客観的に確認できるツールが数多く登場しています。

本格的な検査としておすすめ:S'UIMIN社の睡眠検査

一般的なウェアラブル端末では得られない、より踏み込んだ分析には、医療機関や専門企業が提供するサービスが便利です。たとえば動画でも触れた「S'UIMIN」のような検査サービスでは、脳波といった客観的なデータをもとに、睡眠の深さや質、さらに無呼吸の有無まで詳しく評価し、根本的な課題の可視化を可能にします。ご自身の睡眠をより正確に把握したいという方にとって、こうした専門サービスは頼れる選択肢となるでしょう。

日々のモニタリングとしておすすめ:SOXAI RingやOura Ringの活用

より手軽に日々の変化を追跡したい場合は、指輪型のウェアラブルデバイスもおすすめです。動画内で触れた「SOXAI Ring」や「Oura Ring」などは、心拍数や体温、体の動きといったデータをもとに睡眠ステージを推定し、睡眠スコアやコンディションを見える化してくれます。これにより、食事や運動、ストレスといった日々の行動が睡眠にどのように影響しているかを客観的に把握でき、生活習慣の改善に役立てることができます。

もちろん、これらは医療的な診断を下すものではなく、あくまで参考情報にとどまります。ですが、まずはこうしたツールを活用して自分の睡眠の現状を知ること。それが、無駄のない改善につながる第一歩となるのです。

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身体のリズムを取り戻す。体内時計を最適化する4つの習慣

私たちの体には、およそ24時間の周期でリズムを刻む 「体内時計(サーカディアンリズム)」 が組み込まれています。この時計がきちんと働いていると、夜には自然に眠気を感じ、朝にはすっきりと目覚めることができます。ところが、現代の不規則な生活習慣は、この精巧な仕組みを乱しやすいのです。腸のケアとあわせて体内時計を整えることで、睡眠改善の効果はより大きく高まります。

朝の光が最強のスイッチ。体内時計をリセットする最も簡単な方法

体内時計をリセットするための最も強力な方法は、朝の光を浴びることです。朝起きたらカーテンを開け、太陽の光を取り入れる習慣をつけましょう。網膜に届いた光の刺激は、脳の視交叉上核にある「親時計」をリセットし、そこから約14〜16時間後に睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌されるように調整されます。

ある研究によると、午前中の光曝露が、夜間のメラトニン分泌のタイミングを前進させ、入眠をスムーズにし、睡眠の質を改善することが示されています。10

通勤が地下鉄中心だったり在宅勤務が続いたりすると、気づかないうちに朝日を浴びる時間が減ってしまいがちです。しかし、どんなに忙しい日でも、朝の光を数分間でも取り入れることが、その日のリズムを整えるうえで大切なポイントになります。

食事と運動のタイミングが睡眠の質を決める

体内時計は脳にあるだけでなく、腸や肝臓などの臓器にも備わっています。そして、これらをうまく同調させるための大きなヒントとなるのが、食事や運動のタイミングです。

食事

できるだけ毎日決まった時間に食事をとることで、消化器系に備わる体内時計が安定して働くようになります。とりわけ朝食は、体に「今日の活動を始める時だ」と知らせる大切なサインになります。

運動

日中に適度な運動を取り入れると深部体温が上がり、その後夜にかけて体温が下がるタイミングで自然な眠気が促されます。ただし、就寝直前の激しい運動は交感神経を活発にしてしまい、かえって眠りを妨げる可能性があるため注意が必要です。

「寝だめ」は逆効果?乱れたリズムを正すルーティンの力

平日の睡眠不足を週末の「寝だめ」で取り返そうとするのは、自ら時差ボケをつくり出しているのと同じです。体内時計が乱れ、月曜日の朝に強いだるさ(ソーシャル・ジェットラグ)を感じる原因になります。

やむを得ず睡眠時間が十分にとれない日が続く場合でも、できる範囲で毎日同じ時間に寝起きすることを意識する方が、体内時計のリズムは乱れにくいでしょう。たとえば「今週はどうしても3時間しか眠れない」と分かっているときには、深夜2時に就寝して朝5時に起きる、といったサイクルをある程度そろえることで、負担を軽減できる可能性があります。もちろん短時間睡眠を勧めるものではありませんが、リズムがばらつくよりは、一貫性を持たせた方が体内時計への影響を和らげやすいとされています。11

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睡眠の質をブーストする「菌」を味方につける

食事で腸内環境の基盤を整える「プレバイオティクス」に加えて、特定の「菌」そのものを直接摂取する 「プロバイオティクス」 というアプローチも効果的です。近年の研究では、プロバイオティクスが睡眠に良い影響を与えることが示されています。

論文で効果が示されたおすすめのプロバイオティクスは?

数ある菌株の中でも、特に睡眠の質改善に関するエビデンスが報告されているものをいくつかご紹介します。

ガセリ菌 (Lactobacillus gasseri)

ストレスの軽減や睡眠の質の向上に関する効果が報告されています。実際に、ストレスを抱える健常成人を対象とした臨床試験では、ガセリ菌CP2305株の摂取によって睡眠の質が改善したという結果が示されています。12

カゼイ・シロタ株 (Lactobacillus casei strain Shirota)

ストレスホルモンであるコルチゾールの過度な上昇を抑え、ストレスによって起こりやすい睡眠の質の低下を防ぐ働きが示唆されています。実際に、重要な試験を控えた学生を対象とした研究では、この株を摂取することで強い心理的負荷のかかる場面でも、心と体のバランスを保つのに役立つ可能性が報告されています。13

ビフィズス菌ロンガム種 (Bifidobacterium longum)

不安感を和らげ、睡眠の質を高める働きが期待されています。なかでも特定のビフィドバクテリウム・ロンガム種(例:BB536)は、腸内環境を整えることによってストレス反応を緩やかにし、その結果として睡眠を支える可能性が示唆されています14

ヨーグルトだけが最適解ではない?知られざる乳製品のリスクと賢い菌の摂り方

ヨーグルトを続けているのに、思うようにお腹の調子が整わない――。そんなときは、体質との相性を振り返ってみる必要があるかもしれません。

よく知られているのが、乳糖を分解する酵素が少ない「乳糖不耐症」です。また頻度は低いものの、乳製品に含まれるカゼインというたんぱく質に、体が過敏に反応してしまう場合もあります。

大切なのは、「誰にでも良いもの」と一括りにせず、自分の体調を丁寧に観察することです。不調が続くときには、良いと思って続けている習慣が、実は気づかないうちに体調やコンディションに影響している可能性も視野に入れましょう。

そこでおすすめなのが、カプセル型のサプリメントです。サプリメントであれば乳製品に伴うリスクを避けながら、目的の菌株を十分な菌数(CFU: Colony Forming Unit)で効率的に摂取することができます。

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パフォーマンスを蝕む、睡眠に関する悪習慣

最後に、ここまでの工夫を無駄にしてしまう恐れがある、睡眠にとっての大きな落とし穴になりうる習慣について触れておきましょう。それは 「アルコール」、とりわけ「寝酒」の習慣です。

睡眠の質を損なう「寝酒」

アルコールを飲むと寝つきが良くなったように感じるため、寝酒を習慣にしている人も少なくありません。たしかにアルコールには入眠を促す作用がありますが、その効果は前半の数時間に限られます。体内で分解される過程で生じるアセトアルデヒドには覚醒を促す作用があり、後半の睡眠を大きく乱してしまうことが分かっています。とくに、記憶の整理や感情の安定に欠かせないレム睡眠が抑えられ、眠りは浅く途切れがちになります。その結果、睡眠時間自体は確保できていても脳や身体の回復は不十分となり、翌日のだるさや集中力の低下につながる可能性があるのです。16

どうしても避けられない会食。ダメージを最小限に抑える飲み方とは

そうは言っても、ビジネスシーンでは、どうしてもアルコールを避けられない場面もあります。そうした場合には、できるだけ影響を軽くする工夫を取り入れることが大切です。

就寝の4時間前までに飲み終える: 体内でアルコールを分解する時間を確保するためには、就寝までにある程度の余裕を持つことが望ましいとされています。たとえば夜12時に眠る予定なら、夜8時頃までには飲酒を終えておくのが理想的です。

チェイサーを同量かそれ以上飲む: 現実的には、夜8時までに飲み終えるなんて現実的ではない、という場合もあるでしょう。そんなときは、チェイサーの出番です。アルコールと一緒に水を飲むことでアルコールの血中濃度の上昇をゆるやかにし、あわせて脱水を防ぐこともできます。

量をコントロールする: 言うまでもなく、摂取量を控えれば控えるほど、睡眠への影響は小さくなります。

「寝つきを良くするためにアルコールをとる習慣」は、睡眠の質という観点から見ると圧倒的にメリットよりデメリットの方が大きいもの。やむを得ない場合は、工夫しながらお酒と付き合っていきましょう。

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まとめ:今日から始める、最高のパフォーマンスを引き出すための一歩

忙しい日々の中で、限られた睡眠時間をどう価値あるものに変えていくか。その答えは、脳を直接どうにかしようとするのではなく、身体の基盤である「」に目を向けることにあります。

ここでご紹介した方法は、今日からでも実践できるものばかりです。たとえば、今夜炊いたご飯の残りを明日の朝食用に冷凍しておく、といった小さな工夫から始めてみるのも良いでしょう。

こうした小さな積み重ねが、やがて腸内環境を静かに整え、結果として睡眠の質を高め、日中のパフォーマンスにもつながっていきます。自身の身体という最も大切な資本を、科学的な知見に基づいて丁寧に整えていくことが、未来の成果を引き寄せる一歩になるはずです。

▼動画はこちらから

https://youtu.be/FxFgqvkZ_Hs?si=LXAtrCTIefqh-LP1

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参考文献

1 Shen X, Wu Y, Zhang D. Nighttime sleep duration, 24-hour sleep duration and risk of all-cause mortality among adults: a meta-analysis of prospective cohort studies. Sci Rep. 2016 Feb 16;6:21480. doi: 10.1038/srep21480. PMID: 26900147; PMCID: PMC4761879.

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2 Walker MP. Cognitive consequences of sleep and sleep loss. Sleep Med. 2008 Sep;9 Suppl 1:S29-34. doi: 10.1016/S1389-9457(08)70014-5. PMID: 18929316.

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3 Cryan JF, O'Riordan KJ, Cowan CSM, Sandhu KV, Bastiaanssen TFS, Boehme M, Codagnone MG, Cussotto S, Fulling C, Golubeva AV, Guzzetta KE, Jaggar M, Long-Smith CM, Lyte JM, Martin JA, Molinero-Perez A, Moloney G, Morelli E, Morillas E, O'Connor R, Cruz-Pereira JS, Peterson VL, Rea K, Ritz NL, Sherwin E, Spichak S, Teichman EM, van de Wouw M, Ventura-Silva AP, Wallace-Fitzsimons SE, Hyland N, Clarke G, Dinan TG. The Microbiota-Gut-Brain Axis. Physiol Rev. 2019 Oct 1;99(4):1877-2013. doi: 10.1152/physrev.00018.2018. PMID: 31460832.

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4 Bonaz B, Bazin T, Pellissier S. The Vagus Nerve at the Interface of the Microbiota-Gut-Brain Axis. Front Neurosci. 2018 Feb 20;12:49. doi: 10.3389/fnins.2018.00049. PMID: 29467611; PMCID: PMC5808284.

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5 Strandwitz P. Neurotransmitter modulation by the gut microbiota. Brain Res. 2018 Aug 15;1693(Pt B):128-133. doi: 10.1016/j.brainres.2018.03.015. Epub 2018 Mar 10. PMID: 29903615; PMCID: PMC6005194.

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6 Smith RP, Easson C, Lyle SM, Kapoor R, Donnelly CP, Davidson EJ, Parikh E, Lopez JV, Tartar JL. Gut microbiome diversity is associated with sleep physiology in humans. PLoS One. 2019 Oct 3;14(10):e0222394. doi: 10.1371/journal.pone.0222394. PMID: 31589627; PMCID: PMC6779243.

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7 Silva YP, Bernardi A, Frozza RL. The Role of Short-Chain Fatty Acids From Gut Microbiota in Gut-Brain Communication. Front Endocrinol (Lausanne). 2020 Feb 25;11:25. doi: 10.3389/fendo.2020.00025. PMID: 32082260; PMCID: PMC7005631.

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8 Akagawa S, Akagawa Y, Nakai Y, Yamagishi M, Yamanouchi S, Kimata T, Chino K, Tamiya T, Hashiyada M, Akane A, Tsuji S, Kaneko K. Fiber-Rich Barley Increases Butyric Acid-Producing Bacteria in the Human Gut Microbiota. Metabolites. 2021 Aug 20;11(8):559. doi: 10.3390/metabo11080559. PMID: 34436500; PMCID: PMC8399161.

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9 Sonia S, Witjaksono F, Ridwan R. Effect of cooling of cooked white rice on resistant starch content and glycemic response. Asia Pac J Clin Nutr. 2015;24(4):620-5. doi: 10.6133/apjcn.2015.24.4.13. PMID: 26693746.

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10 Figueiro MG, Steverson B, Heerwagen J, Kampschroer K, Hunter CM, Gonzales K, Plitnick B, Rea MS. The impact of daytime light exposures on sleep and mood in office workers. Sleep Health. 2017 Jun;3(3):204-215. doi: 10.1016/j.sleh.2017.03.005. PMID: 28526259.

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11 Pandi-Perumal SR, Cardinali DP, Zaki NFW, Karthikeyan R, Spence DW, Reiter RJ, Brown GM. Timing is everything: Circadian rhythms and their role in the control of sleep. Front Neuroendocrinol. 2022 Jul;65:100978. doi: 10.1016/j.yfrne.2022.100978. Epub 2022 May 12. PMID: 35569419.

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12 Nishida K, Sawada D, Kuwano Y, Tanaka H, Rokutan K. Health Benefits of Lactobacillus gasseri CP2305 Tablets in Young Adults Exposed to Chronic Stress: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Study. Nutrients. 2019 Aug 8;11(8):1859. doi: 10.3390/nu11081859. PMID: 31405122; PMCID: PMC6723420.

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13 Kato-Kataoka A, Nishida K, Takada M, Suda K, Kawai M, Shimizu K, Kushiro A, Hoshi R, Watanabe O, Igarashi T, Miyazaki K, Kuwano Y, Rokutan K. Fermented milk containing Lactobacillus casei strain Shirota prevents the onset of physical symptoms in medical students under academic examination stress. Benef Microbes. 2016;7(2):153-6. doi: 10.3920/BM2015.0100. PMID: 26689231.

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14 Wang H, Braun C, Murphy EF, Enck P. Bifidobacterium longum 1714™ strain modulates brain activity of healthy volunteers during social stress. Am J Gastroenterol. 2019 Aug;114(8):1152-1162. doi: 10.14309/ajg.0000000000000203. Epub 2019 Apr 19. PMID: 30998517; PMCID: PMC6615936.

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15 Ebrahim IO, Shapiro CM, Williams AJ, Fenwick PB. Alcohol and sleep I: effects on normal sleep. Alcohol Clin Exp Res. 2013 Apr;37(4):539-49. doi: 10.1111/acer.12006. PMID: 23347102.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/23347102/

記事の監修

西村 今日子

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