男性更年期の真実|テストステロン低下対策完全ガイド

男性更年期の真実|テストステロン低下対策完全ガイド

西村 今日子

2025年8月12日 7:38

知らず知らずのうちに「疲れやすさ」や「集中力の低下」を感じていませんか?それは、ただの加齢ではなく“男性更年期”のサインかもしれません。多忙な日々を支えるあなたの心身に起きている変化の正体と、その対処法を知ることが、これからの毎日をより快適にする鍵となります。続きはこちらから。

 

高みを目指すあなたの「隠れた変化」とは

ふと「以前のような集中力が続かない」「理由もなく疲れやすい」「ささいなことで感情的になる」といった、漠然とした違和感を覚えることはありませんか。

これらは、多忙な日々を送る中で見過ごされがちな、心身の「隠れた変化」のサインかもしれません。

今回取り上げるテーマは、男性更年期」です。

この言葉に、いまひとつ実感が湧かないと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、実際「男性更年期」は、年齢のせいだけでは説明できない心身の状態に深く関わるものです。男性更年期とは何か、その本質を知り、適切に向き合うことは、今の自分をより良く整え、次のステージへと歩を進めるための大切な手がかりとなるでしょう。

この記事では、ご自身の中で気づきにくい変化の真意を見つめ直し、ふたたび理想的なコンディションへと導くためのヒントをお伝えします。

1. 男性更年期とは:加齢とストレスが織りなす心身の変化

男性更年期」は、医学的には加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)として知られています。これは、年齢を重ねるにつれて男性ホルモンの一種であるテストステロンの分泌が少しずつ減少し、その影響で心や体にさまざまな不調があらわれる状態を指します。

女性の更年期では、閉経という明確なタイミングを境にエストロゲンが急激に減少するため、比較的自覚しやすい傾向があります。それに対して、男性の場合はテストステロンの低下がゆるやかに進行するため、変化が表面化しにくく、自分では気づきにくいという特徴があります。

この「気づきにくさ」が、適切な対応の遅れに繋がり、結果として症状が長引いたり深刻化したりすることもあるようです。

こうした変化の背景には、年齢によるテストステロン分泌の自然な低下が関わっていますが、それだけではありません。

たとえば、慢性的なストレス睡眠不足不規則な生活リズム、過度の飲酒喫煙といった現代的なライフスタイルも、テストステロンの減少を一層進めてしまう要因として指摘されています。いくつもの要素が重なり合いながら、男性更年期の症状は徐々に現れてくるのです。

2. 男性更年期の具体的なサイン:活力低下の兆候を見逃さないために

男性更年期にともなう症状はさまざまで、それぞれの変化が小さいために、つい些細なこととして見過ごされてしまうことも少なくありません。

とはいえ、そうした変化がいくつも重なってくると、自分でも気づかないうちに、日々の意欲や思考の明瞭さに少なからず影響が及ぶこともあるようです。そのため、ご自身の内側で起きているわずかな変化に早めに気づくことが、心身の健やかさを保っていくうえでの大切な一歩となっていきます。

精神面の変化:意欲の低下、気分のゆらぎ、集中力の低下

これまで前向きに取り組めていたはずの仕事や趣味に、以前のような関心が持てなくなったり、意欲が湧きにくくなったりすることがあります。ちょっとしたことで苛立ちを感じたり、理由のはっきりしない不安や気分の落ち込みに悩まされることもあるでしょう。さらに、集中力の持続が難しくなったり、物忘れが増えてきたと感じるなど、認知機能の面でも変化が現れることがあります。

身体面の変化:疲れやすさ、筋力の低下、体重の変化、睡眠の質の低下

休んでも疲労感がなかなか抜けなかったり、筋力が以前より落ちたと感じたりすることが増えてきます。これまでと同じ生活を送っていても、腹部に脂肪がつきやすくなったり、体重が増加したりといった体形の変化が気になることも。

さらに、夜中に何度も目が覚める「中途覚醒」や、朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」など、睡眠の質にも変化が見られることがあります。ほかにも、多汗、手足の冷え、めまい、動悸、肩こり、関節の違和感といった自律神経の乱れに起因する不調が報告されています。1 

性機能の変化:性欲の変化、勃起機能の低下

以前と比べて性欲が低下したと感じる、あるいは性に対する関心が薄れたと感じることがあります。勃起機能の変化や、朝の勃起が少なくなったといった自覚も、男性更年期に見られる一つのサインです。こうした変化は、ご自身の自信やパートナーとの関係に影響することもあるため、無理に我慢せず、早めに対処法を考えることが大切です。

自分にも当てはまるかもしれないと思ったら:セルフチェックのすすめ

これらの症状は、男性更年期だけでなく、他の疾患やストレスの影響で起こることもあります。しかし、複数の症状が同時に、あるいは継続的に現れている場合は、一度「男性更年期」という視点から見直してみるのも一つの手です。医療機関では、症状の把握に役立つ問診票(たとえばAMSスコアなど)が活用されています。ご自身でセルフチェックをしてみることで、変化に早めに気づき、次のアクションへと繋げるきっかけになるかもしれません。

 

3. 男性更年期の主要因:テストステロンの役割と低下のメカニズム

男性更年期、いわゆるLOH(加齢男性性腺機能低下)症候群の背景には、男性の活力や健康を支えるホルモンであるテストステロンの分泌量の変化が関係しています。2

このホルモンが体内でどのような役割を担っているのか、またなぜ加齢とともにその分泌が減少していくのかを理解することは、男性更年期と上手に向き合ううえで大切な手がかりとなってくれます。

テストステロンとは|活力と健康を支えるホルモン

テストステロンは、筋肉や骨の形成をはじめ、体脂肪の調整、性欲や性機能の維持、さらには精神的な安定や意欲、集中力にも深く関わるホルモンです。こうした幅広い働きを通じて、身体的・精神的なエネルギーを支えていることから、「生命のエンジン」と呼ばれることがあります。

分泌のピークと加齢による変化

テストステロンの分泌は、一般的に20代から30代前半にかけて最も活発になるとされ、その後は年齢とともにゆるやかに減少していきます。おおよそ年間2〜3%ずつ低下していく傾向があり、こうした自然な変化が、男性更年期の背景にある要因の一つと考えられています。3

ストレスとテストステロン減少の関連性

 テストステロンの減少には、加齢だけでなく、現代社会におけるストレスも大きく関係しています。ストレスを感じると、私たちの体は「コルチゾール」というホルモンを分泌し、心身を守ろうとします。しかし、このコルチゾールの分泌が長期的に続くと、テストステロンの生成が抑えられてしまうことが、さまざまな研究から明らかになっています。その結果、実年齢以上のスピードでテストステロンが減少し、男性更年期の症状がより強くあらわれる可能性があると考えられています。

実際に、強い心理的ストレスがホルモンバランスにどのような影響を及ぼすのかを検証した研究があります。

この研究では、今後の人生に大きな影響を及ぼすほど重要な「期末試験」を控えた医学生を対象に、ストレスとホルモンの関係が詳しく調べられました。

研究チームは、試験期間中の学生の唾液を採取し、ストレスホルモンであるコルチゾールと、男性ホルモンであるテストステロンの濃度を測定しました。
その結果、試験日が近づいて学生のストレスが高まるのに伴って、コルチゾールの値は急激に上昇し、反対にテストステロンの値は大きく低下する傾向が確認されました。4

一時的とはいえ、強いストレスによって、若く健康な男性の体内でもこれほど顕著にホルモン分泌が変化するというこの結果は、その影響の大きさを物語っていると言えるでしょう。
日常の仕事や対人関係などで積み重なるストレスも、程度の差こそあれ、同様のメカニズムで私たちの体に作用していると考えられます。

テストステロン値を知ること

男性更年期の診断では、自覚できる体調の変化や不調だけでなく、血液検査によるテストステロン値の確認が重要になります。

特に、体内で活性を持つ「遊離テストステロン」が低い場合には、症状との関係性がより強く疑われます。ホルモン値は日々変動するため、必要に応じて複数回測定を行い、症状とあわせて総合的に判断することが望ましいとされています。

 

4. 男性更年期の改善戦略:生活習慣の改善

男性更年期の症状を和らげ、活力を取り戻すためには、日々の生活習慣を見直すことがとても大切です。ライフスタイルを整えていくことで、テストステロンの分泌を促し、心身のバランスを整えることができるでしょう。

食事からのアプローチ:テストステロンと心身の健康を支える栄養素

バランスよく整えた食事は、テストステロンの生成に欠かせない栄養をしっかりと補い、ホルモンのバランスを整える土台となります。

テストステロンの生成を助ける食品

テストステロンの原料となるコレステロールを含む良質な脂質は、オリーブオイルやアボカド、ナッツ、青魚などから適度に摂るとよいでしょう。また、テストステロンの生成に欠かせない亜鉛は、牡蠣や牛肉、レバー、カシューナッツなどに多く含まれています。さらに、マグネシウムも大切な栄養素で、海藻類やナッツ類、緑黄色野菜、全粒穀物などを意識して取り入れることがおすすめです。ビタミンDもテストステロンの数値と深い関わりがあるとされているため、鮭やきのこ類からの摂取がおすすめです。

腸活を意識した食生活

腸内環境は全身の健康に深く関わっており、ホルモンバランスにも影響を与える可能性があると考えられています。ヨーグルトや納豆、キムチなどの発酵食品で善玉菌を補い、野菜や果物、海藻類、きのこ類に豊富に含まれる食物繊維でそのエサをしっかりと与えることは、腸内環境を整えるうえで有効です。こうした「腸活」を日常の食生活に取り入れることで、テストステロンの生成をサポートするだけでなく、ストレスへの抵抗力や免疫機能の維持にも良い影響が期待できます。

避けるべき食品と賢い選び方

高糖質・高脂肪の加工食品や、極端な食事制限を伴うダイエットは、ホルモンバランスを乱し、テストステロンの減少につながる可能性があるとされています。血糖値の急激な上昇を避けるためには、精製された糖質の摂取を控えめにし、代わりに全粒穀物や複合炭水化物を選ぶことが望ましいといえます。また、過度な飲酒もテストステロンの分泌に悪影響を及ぼすことがあるため、適量を意識することが大切です。

運動の習慣

適度な運動は、テストステロンの分泌をサポートし、ストレスの軽減にもつながることから、心身のエネルギーを高める手段として非常に効果的とされています。

筋力トレーニングの重要性

運動がテストステロンに与える影響については、これまでも多くの研究が行われていますが、その中でも特に注目したい研究についてご紹介します。

この研究では、これまで長い間座りがちな生活を送ってきた60代の高齢男性22名を対象に、まず6週間の準備運動期間を設け、その後に6週間のインターバルトレーニングを実施する、合計12週間の運動プログラムを行ってもらいました。その結果、プログラム終了後には、参加者の総テストステロンが平均で約17パーセント増加したことが確認されました。さらに、体内で活性を持つ遊離テストステロンも特にトレーニング実施後に顕著な増加が見られました。5

こうしたことから、年齢を問わず、運動を始めることでホルモン環境の改善につながる可能性があると考えられます。

週に2〜3回を目安に、高重量・低回数のトレーニングを行い、しっかりと休息を取ることで、より良い結果が期待できるでしょう。

有酸素運動とストレス軽減

筋力トレーニングに加えて、ウォーキングやジョギング、サイクリングといった適度な有酸素運動も日常に取り入れていくと良いでしょう。こうした運動は心肺機能を高めるだけでなく、ストレスの軽減や体重管理にも役立ちます。

特に、肥満はテストステロンの分泌低下に関わる要因のひとつとされており、有酸素運動によって体脂肪を適切にコントロールすることは、テストステロンレベルの維持をサポートする間接的な手段となります。

ただし、過度なトレーニングはストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を高め、かえってテストステロンの働きを妨げる可能性もあるため、無理をせず、体調に合わせて継続することが大切です。

睡眠の質を高める

テストステロンは、特に夜の深い眠りの間に分泌され、朝にピークを迎えることが知られています。そのため、心と体の回復を促し、テストステロンの分泌を健やかに保つためには、質の良い睡眠をしっかりと確保することが大切です。6

規則正しい睡眠リズムの確立

毎日ほぼ同じ時間に就寝・起床する規則正しい睡眠リズムを心がけましょう。週末も大きくずらさないことが体内時計を整える上で重要です。体内時計が整うことで、テストステロンを含むホルモン分泌のリズムも安定しやすくなります。

理想的な睡眠環境の作り方

テストステロンの分泌を促すメラトニンの働きを妨げないよう、寝室は光を完全に遮断し、静かで、適切な温度(一般的に18〜22℃)と湿度(50〜60%)に保ちます。遮光カーテン、耳栓、アロマディフューザーなどを活用し、リラックスできる空間を作りましょう。

就寝前の過ごし方

就寝の1~2時間前から、心身を睡眠モードへと切り替えるための「入眠儀式」を取り入れることをおすすめします。ぬるめの入浴(38~40℃で15分程度)、カフェインやアルコールの摂取を控える、ブルーライトを発するスマートフォンやタブレット、パソコンの使用を避ける(少なくとも就寝1時間前からは)、軽い読書や瞑想、静かな音楽鑑賞などが有効です。これにより、身体の緊張がほぐれ、テストステロンが自然に分泌されやすい状態になります。


5. 男性更年期とストレスマネジメント:心の健康が身体に及ぼす影響

現代社会において、ストレスは完全に避けることが難しいものとなっています。しかし、先にご紹介したとおり、こうしたストレスが慢性的に続くと、男性更年期の症状をより強く感じやすくなる要因になると考えられています。

心の健やかさを保つために、日常の中でストレスと上手に向き合う工夫を取り入れることは、男性ホルモンのバランスを整え、日々の活力を維持していくうえでも大切なポイントといえるでしょう。

ストレスを上手に解消する具体策:リラクゼーションと趣味

ストレスを溜め込まないための自分なりの解消法を見つけ、実践することが大切です。

適度な休息と気分転換

仕事の合間に短い休憩を挟む、週末は仕事から離れて過ごすなど、意識的にオンとオフの切り替えを行いましょう。

趣味やリフレッシュ活動

好きな音楽を聴く、映画を観る、自然の中で過ごす、友人との会話を楽しむなど、心からリラックスできる時間を持ちましょう。

マインドフルネスや瞑想

数分間でも心を静かにし、呼吸に集中するマインドフルネスや瞑想は、ストレス反応を鎮め、心の平静を取り戻すのに役立ちます。

軽い運動

前述の運動も、ストレス解消効果が期待できます。特に屋外での運動は、日光浴と相まって気分転換にも繋がります。

働き方を見直すことの重要性:オンとオフの切り替え

仕事の効率を見直し、無理のない働き方を心がけることも、ストレスを和らげるうえで大切です。信頼できる相手には業務を任せることや、完璧を目指しすぎない姿勢を持つこと、そして必要に応じて「ノー」と伝える勇気を持つことなど、自分の時間やエネルギーを適切に管理することが、長く安定したパフォーマンスを維持するうえで役立ちます。十分な休息がなければ、持続的に成果を上げることは難しくなってしまいます。

 

6. 男性更年期と向き合う:専門医への相談と治療の選択肢

男性更年期の症状が日常生活に影響を及ぼしていると感じるときや、ご自身の工夫だけでは改善が見られない場合には、専門医に相談することが大切です。適切な診断と治療を受けることで、心身の活力を取り戻し、より快適で前向きな毎日へとつなげていくことができるでしょう。

どんな時に病院に行くべきか:受診のタイミングと専門科

「いつもと違う」「理由もなく体調がすぐれない」「気力がわかない」「性欲の低下が気になる」といった症状が数週間以上続く場合は、受診を検討するとよいでしょう。受診の際は、泌尿器科や内分泌内科、または男性更年期外来がある医療機関を選ぶことが一般的です。精神面の症状が強い場合は、心療内科や精神科と連携しているクリニックを利用するのもおすすめです。

検査と診断:問診票と血液検査

男性更年期の診断は、自覚症状の評価と血液検査によって行われます。

問診票

一般的には「AMSスコア(The Aging Males' Symptoms rating scale)」のような問診票が用いられます。これは、精神症状、身体症状、性機能症状に関する質問に答えることで、症状の程度を客観的に評価するものです。

血液検査

血液検査では、主に総テストステロン値と遊離テストステロン値を測定します。この数値と自覚症状を総合的に判断し、診断が下されます。甲状腺機能や肝機能、腎機能なども同時に検査し、他の病気の可能性を除外することもあります。

 

テストステロン補充療法(TRT)とは:有効性と注意点

男性更年期障害と診断された場合の治療法のひとつに、テストステロン補充療法(TRT)があります。これは、減少したテストステロンを外から補うことで、さまざまな症状の改善を目指す方法です。

有効性

TRTによって、性欲や勃起機能の改善をはじめ、筋肉量の増加や体脂肪の減少、気分の安定、疲労感の軽減、集中力の向上など、さまざまな効果が期待されています。こうした変化によって、生活の質が高まると感じる方も少なくありません。

注意点

TRT(テストステロン補充療法)は、すべての方に適しているわけではありません。前立腺がんや乳がんなど、特定の疾患を抱えている場合には、状況により慎重な投与が望ましいとされています。

また、精子をつくる機能への影響や、多血症、睡眠時無呼吸症候群の悪化といった副作用が見られる可能性もあるため、注意が必要です。治療を検討する際には、医師と十分に相談したうえで、リスクとメリットを丁寧に見極めることが大切です。

治療を始める前には、医師との丁寧な相談を重ねながら、テストステロン値やPSA値などを定期的な血液検査で確認していくことが大切です。こうした経過観察を通じて、体の状態をしっかりと把握しながら治療を進めることが望まれます。特に、将来的にお子さまを希望されている方の場合は、ほかの治療法を検討することもあります。

 

その他の治療

漢方薬や対症療法 TRTが適応とならない場合や、患者自身が希望しない場合、または症状の緩和を目指す場合には、他の治療法が選択されることもあります。

漢方薬

症状に応じて、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)や八味地黄丸(はちみじおうがん)など、心身のバランスを整える漢方薬が処方されることがあります。

対症療法

精神症状が強い場合は抗うつ薬や抗不安薬、EDがある場合にはPDE5阻害薬(バイアグラなど)が検討されることもあります。

生活習慣改善指導

医療機関でも、食事、運動、睡眠、ストレスマネジメントといった生活習慣の改善指導が重要視されます。

治療の方針は、症状のあらわれ方やテストステロンの値、基礎疾患の有無、ライフスタイルなどによって大きく異なってきます。なにより大切なのは、ご自身で判断して対応しようとせず、専門の医師としっかり連携を取りながら、自分に合った無理のない治療計画を立てていくことです。

 

7. 男性更年期を乗り越え、さらなる高みへ:活力ある未来のために

ここまで、男性更年期という心身の変化の時期について、その定義から症状、原因、そして具体的な対策まで、多岐にわたる情報をお伝えしました。この知識が、あなたの「見えない変化」に気づき、活力を取り戻すための第一歩となることを願っています。

男性更年期は、決して特別なものではなく、多くの方が人生の中で経験する可能性のある身体のひとつの節目といえます。この時期を単なる不調として受け流すのではなく、自分自身の変化と丁寧に向き合い、生活習慣を見直すことで、さらなる健康やパフォーマンスの向上につなげていくことができます。

男性更年期への対策は、一時的な症状の緩和にとどまらず、将来を見据えた健康づくりの大切な一部でもあります。テストステロンを健やかに保つことは、生活習慣病の予防や心身の若々しさの維持にも役立ち、充実した日々を支える基盤となるでしょう。毎日の食事や運動、睡眠、そしてストレスとの向き合い方に意識を向けることで、年齢に関わらず活力を保っていくことができます。

自身の変化に気づき、それを認めることには、少し勇気が必要かもしれません。ただ、その一歩を踏み出し、前向きに向き合うことで、心と体の状態がより良い方向へと整っていくことが期待できます。早めに気づき、穏やかに対応していくことが、これからの豊かな時間につながっていきます。

現代のビジネスシーンにおいて、心身の健康は何より大切な土台です。男性更年期を賢く乗り越えることで、これまで以上の集中力や判断力が発揮され、新たな可能性を切り拓いていけるでしょう。これからの日々が、いっそう充実したものとなりますよう、心から応援しています。

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参考文献

1 Daig I, Heinemann LAJ, Kim S, Leungwattanakij S, Badia X, Myon E, Moore C, Saad F, Potthoff P, Thai DM. ”The Aging Males' Symptoms (AMS) scale: review of its methodological characteristics. ” Health Qual Life Outcomes. 2003;1:77. doi:10.1186/1477-7525-1-77. PMID: 14675485; PMCID: PMC317369.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14675485/

2 Morales A, Bebb RA, Manjoo P, Assimakopoulos P, Axler J, Collier C, Elliott S, Goldenberg L, Gottesman I, Grober ED, Guyatt GH, Holmes DT, Lee JC; Canadian Men’s Health Foundation Multidisciplinary Guidelines Task Force on Testosterone Deficiency. ”Diagnosis and management of testosterone deficiency syndrome in men: clinical practice guideline. ” CMAJ. 2015 Dec 8;187(18):1369-1377. doi:10.1503/cmaj.150033. Epub 2015 Oct 26. PMID: 26504097; PMCID: PMC4674408.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26504097/

3 Feldman HA, Longcope C, Derby CA, Johannes CB, Araujo AB, Coviello AD, Bremner WJ, McKinlay JB. ”Age trends in the level of serum testosterone and other hormones in middle-aged men: longitudinal results from the Massachusetts male aging study. ” J Clin Endocrinol Metab. 2002 Feb;87(2):589-598. doi:10.1210/jcem.87.2.8201. PMID: 11836290.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11836290/

4 Afrisham R, Sadegh-Nejadi S, SoliemaniFar O, Kooti W, Ashtary-Larky D, Alamiri F, Aberomand M, Najjar-Asl S, Khaneh-Keshi A. ”Salivary testosterone levels under psychological stress and its relationship with rumination and five personality traits in medical students. ” Psychiatry Investig. 2016 Nov;13(6):637-643. doi:10.4306/pi.2016.13.6.637. Epub 2016 Nov 24. PMID: 27909455; PMCID: PMC5128352.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27909455/

5 Hayes LD, Herbert P, Sculthorpe NF, Grace FM. Exercise training improves free testosterone in lifelong sedentary aging men. Endocr Connect. 2017 Jul;6(5):306-310. doi: 10.1530/EC-17-0082. Epub 2017 May 17. PMID: 28515052; PMCID: PMC5510446.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28515052/

6 Liu PY, Reddy RTR. ”Sleep, testosterone and cortisol balance, and ageing men. ” Rev Endocr Metab Disord. 2022 Dec;23(6):1323-1339. doi:10.1007/s11154-022-09755-4. Epub 2022 Sep 24. PMID: 36152143; PMCID: PMC9510302.

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36152143/

記事の監修

西村 今日子

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